顔認証で様々なサービスを“手ぶら”で利用できる「加賀市版スマートパス構想」を始動します
加賀市と株式会社Liquidは、顔認証とマイナンバーカードによる公的個人認証を活用した生体パスポートで、市内で買い物や施設利用といった様々なサービスを“手ぶら”で利用できるようにする「加賀市版スマートパス構想」を始動します。この度、2023年度内に試験運用を実施し、2024年3月18日に市内施設での本格提供を開始しました。

「加賀市版スマートパス構想」について
本構想は、顔認証による生体パスポートにより様々なサービスを“手ぶら”で受けられ、便利で安全に過ごすことができる未来社会の実現を目指しています。
IAL3(※1)という最も高い身元確認保証レベルである、マイナンバーカードによる公的個人認証の結果をもとにした生体パスポートにより、医療機関、屋内遊戯施設、避難所、観光施設、行政手続きなどあらゆるサービスにおいて個人認証が可能な仕組みを構築します。また、決済情報も紐づけることで、交通機関や買い物などのユースケースを市内全域に拡大していきます。
本構想で活用する生体パスポートは、株式会社Liquidが2023年度に開発した「顔認証アプリ(PASS)」 を活用します。
※1 「デジタルアイデンティティガイドライン(SP800-63-3)」より、各府省情報化統括責任者(CIO)連絡会議が作成した「行政手続におけるオンラインによる本人確認の手法に関するガイドライン」で定義される身元確認保証レベル
顔認証アプリ(PASS)の取得について
アプリの取得は下記リンク先より行えます。
https://pass.co.jp/pass/(外部サイト)
必要なもの
- スマートフォン(※)
- マイナンバーカード
※ スマートフォンは、マイナンバーカードに対応したものが必要になります。対応しているスマートフォンは下記をご覧ください。
2023年度の取り組み
医療機関、屋内遊戯施設、避難所を対象に、誰⼀⼈取り残されず「くらしの安全と利便性」の両⽴が図られるよう、
(1)各施設での顔認証を実現するための⽣体パスポート
(2)マイナンバーカード受付
の2種類の個人認証⼿段を提供します。生体パスポートには、2023年度に開発した「顔認証アプリ(PASS)」を活用します。また自治体初の取り組みとして、子どもや高齢者などでスマホを利用できない方でも生体パスポートが使えるように、家族の情報に紐づけて登録することが可能です。これらの仕組みは2023年度中に開発し、2024年3月18日に各施設への本格提供を開始しました。
(1)生体パスポート | (2)マイナンバーカード受付 | |
---|---|---|
アカウント登録 |
利用者のスマホで実施。アプリでアカウントを作成し、マイナンバーカードによる公的個人認証で本人確認を行い、顔情報を登録。 ※子どもや高齢の親なども、家族の情報に紐づけて登録可能(自治体初) |
事前のアカウント登録はなし。 |
個人認証方法 | 施設に設置された顔認証端末に顔をかざして認証。 | 施設に設置されたマイナンバーカード受付用端末で認証。 |
(お問い合わせについて)
地方自治体、メディアの方からの顔認証に関する問い合わせは、地域デジタル課(0761-72-7833)までお願いします。各施設への問い合わせはお控えください。
1.医療機関「加賀市医療センター」
診察券の代わりに生体パスポートもしくはマイナンバーカードで受付できるようにし、診察券レス化を実現します。
期待できること
- 受付時間の短縮
- 顔認証で受付できるようにすることで、手続きを簡素化し受付時間の短縮につなげます。
- 診察券レス化
- 現状の受付はマイナンバーカードと診察券の両方が必要ですが、マイナンバーカードによる保険情報の資格確認と受付を同時に行えることで、診察券が不要となります。

2.屋内遊戯施設「かがにこにこパーク」
市内の未就学児・小学生に配布される「にこパス」を入場時に提示することで、市⺠は無料で施設利用が可能でしたが、今後は、生体パスポートもしくはマイナンバーカードで入場できるようにします。
期待できること
- 事務手続きの簡素化
- 市民がにこパスを忘れた場合には、紙の書類による事務手続きが発生していましたが、顔認証により運営スタッフの確認業務が削減されます。
- 利⽤者の待ち時間短縮
- 混雑時は受付手続きに時間を要して待機列ができることもありましたが、顔認証によるスムーズな受付により、待ち時間が短縮されます。

3.避難所
災害時の避難所に顔認証およびマイナンバーカードの読み取り可能な端末を設置し、生体パスポートもしくはマイナンバーカードによる緊急避難時の本人確認を可能にします。
期待できること
- 避難者の迅速かつ正確な把握
- 避難者は、「避難者受付簿」に手書きで記入する手間をかけなくても、顔認証をするだけで、スムーズな受付をすることができます。
中長期構想
例:医療機関
受診の予約から問診票への回答、当日の受付や決済までを生体パスポート上で行い、受診当日は受付のみで済む仕組みの整備を目指します。また事前に患者本人の同意を得た上で、投薬履歴や持病の有無などの情報を、連携する医療機関で横断的に確認できるようにしていきます。
期待できること
- 受診にかかる手間削減
- 受診に必要な登録から決済までを一気通貫で行え、これまで受診日に必要だった手続きを削減。また顔認証やマイナンバーカードで受付できることで、医療機関ごとに異なる診察券の使い分けが不要。
- 医療情報連携による質の高い医療の提供
- 診察時のスムーズな診療情報の共有のほか、緊急搬送された意識のない患者の認証なども行えることで、適切な医療の提供が可能。
例:交通機関
バスの乗車や降車時に、生体パスポートで乗車賃の支払いをできるよう目指します。また生体パスポートに登録された年齢などの情報をもとに、学割や高齢者割引などにも対応していきます。
期待できること
- 決済の手間削減
- スマホや現金などを取り出す必要なく、顔認証で決済可能。
- 属性に応じて異なる手続きを簡素化
- 学割や高齢者割引などの金額変更が柔軟に。
例:観光施設(ふるさと納税)
生体パスポートで、道の駅や土産物施設の商品をふるさと納税の返礼品として購入し、寄附金控除の手続きまでを一気通貫で行えるよう目指します。
期待できること
- ふるさと納税の利用拡大
- 観光客は、商品を実際に見てから寄附ができ、またすぐに返礼品の受け取りが可能。観光客が旅先でふるさと納税をしやすくなることで、ふるさと納税の利用拡大につながり地域活性化にも貢献。
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更新日:2024年06月27日