下水道の正しい使い方

更新日:2020年10月15日

下水道は、1年365日、私達の生活になくてはならないものです。この快適な下水道施設を有効に使っていただくためには、加入者の皆様全てに「正しい使い方」をしていただかなければなりません。では、下水道を正しく使うというのはどういうことなのでしょうか?

下水道汚水の到着点は終末処理場ですが、出発点は皆様のご家庭の台所、風呂場、洗面所や水洗便器で、これらが下水道汚水の「源」といえます。この「源」で異物や危険物を流すと、ご家庭の排水管が詰まってしまったり、市の下水道管が損傷したり、終末処理場の維持・管理に困難が生じたりと、様々な不具合が発生する原因になります。

皆様のご家庭の排水設備も市の下水道施設も、快適に長く使い続けるためには、下水道へ流してよいものと流してはいけないものを正しく守っていただくことが大切です。

台所では…

  • 調理くずや食べ残しなどの生ゴミを流すと、排水管を詰まらせたり悪臭が発生する原因になります。生ゴミは水を良く切ってゴミとして捨ててください。
  • 味噌汁やめん汁等はBODが高く、汚水処理施設に大きな負荷がかかります。汁物をつくるときは適量をつくり、残して捨てることのないように心がけてください。
  • 割りばし、つま楊子、ビニール片、紙などを流すと、トラップや排水管が詰まり事故の原因となります。細かくしても詰まることは変わりません。これらもゴミとして処理してください。
  • 流し場では、三角コーナーに目の細かな水切りネットやろ紙等を取り付けて、ゴミや屑を流さないようにしてください。
  • 厨芥破砕装置(ディスポーザー等)を使用すると、一見、下水道施設に優しいように錯覚しがちですが、実は、排水管を詰まらせる原因になるため使用が禁止されています。(ただし、汚水処理する分解槽を併設したもので適正機関の認定等を受けたものは使用を認められています。届出要。)
  • 油は水が汚れる最も大きな原因のひとつです。天ぷら油など廃油類を流すと、排水管に付着して次第に固まり下水管が詰まる原因となります。食用廃油類は、古紙やぼろ布にしみ込ませたり、処理袋や油の凝固剤を利用してゴミとして捨ててください。
  • マヨネーズは卵がプラスされているだけで、成分的には油と大差ありません。食器についたマヨネーズの汚れは、紙などで拭き取ってから洗うようにしてください。
  • 合成洗剤に含まれているリンは、微生物で汚水を処理している終末処理場で処理しても、取り除くことが困難です。無リン洗剤を使うよう心がけてください。

トイレでは…

  • トイレを使ったら忘れずに水を流しましょう。
  • 洗い流す水は適正にしてください。洗浄水のタンクは1回に流す量をきちんと設計してあります。水槽に細工をして流水を少量にするようなことはしないでください。
  • 水に溶けやすいトイレットペーパー以外は使わないでください。ティッシュペーパー、紙オムツ、生理用品、タバコ、ガム、新聞紙、ビニールなどを流すと、トラップや排水管が詰まる原因となりますので流さないで下さい。一度くらいと思う気持ちが下水管をつまらせるもとになります。
  • トイレ室内の清掃に酸性の洗剤は使わないでください。
  • 便器の清掃に塩酸などの劇薬を使わないでください。
  • 水洗トイレに殺虫剤は不要です。強酸、弱酸にかかわらず使わないでください。終末処理場の生物処理施設のなかで働く微生物が死んだり弱ったりして、せっかくの浄化機能が台無しになることがあります。

風呂場や洗面所では…

  • 石鹸や紙小箱あるいは入浴剤の袋などの固形物を流すと、固まってトラップや排水管が詰まる原因となります。小さくなった石鹸を思わず流してしまうというようなこともないように注意してください。
  • 浴室、洗面所の排水口の目皿の上にたまりやすい髪の毛などは、面倒だといって流すのではなく、こまめにとってゴミとして捨ててください。不要となった歯ブラシなどでかき取ると、衛生的で簡単に取ることができます。

洗濯場では…

  • 合成洗剤に含まれているリンは、終末処理場で処理しても取り除くことが困難です。無リン洗剤を使うよう心がけてください。
  • 洗剤は量を計って使ってください。洗剤の量が少なければ水の汚れ具合もそれだけ少なくなります。洗剤の量を多くしても、汚れが多くとれるとは限りません。洗剤の使いすぎに注意しましょう。
  • ベランダなどにある排水口は雨水の排水口である場合が多いので、安易に洗濯水を流すと側溝などへ流れ出てそのまま河川にそそがれることになります。その排水口が下水用か雨水用かをしっかりと確認してください。
  • 上記とは逆に、ベランダなどにある雨水用の排水口を安易に下水道へ接続変えすると、今度は雨水がそのまま下水道管に流れ込み、終末処理場の負荷を高めてしまうことになります。ご家庭の排水設備の改造は、必ず市指定業者にお願いしてください。

汚水ますやマンホールでは…

  • 敷地内の公共汚水ますや道路上のマンホールは、清掃、点検などをするためのものです。むやみに蓋を開けたり、直接これらに、汚物、異物を投入したりしてはいけません。
  • ご家庭の汚水ますは、管の曲がり角や長い直線の中間点などに設置されています。時々は汚水ます内を点検し、異物があれば取り除き、清掃するように心掛けてください。
  • ご家庭の汚水ますや公共汚水ますに、ガソリン、アルコール、灯油、シンナーなどの揮発性のある化学物質を流すと、爆発して大事故になりますので、絶対に流さないで下さい。
  • 薬品類などの化学物質を流すと、ご家庭の排水管や市の下水道管が腐食したり損傷したりする他、終末処理場の微生物が死滅、あるいは極端に減少したりして、下水道管や終末処理場など下水道施設全体に大きな悪影響を及ぼしますので、決して流さないで下さい。
  • 泥水や雪などを流し込むと、下水道管が詰まってしまい、時には汚水があふれ出ることになります。雪は通常考える以上に下水道管が詰まりやすく、復旧にも時間がかかります。泥土が管の中に残留して沈殿、凝集すると、慢性的な管詰まりを繰り返す可能性が高く、根本的に管の清掃を終えるまで、繰り返し汚水の溢れが発生します。泥水や雪などの流し込みは一切しないでください。
  • 枯れ葉、材木屑、砂、植木鉢の破片など、ゴミや瓦礫の類は一切流さないでください。
台所、風呂場や洗面所、トイレからの排水がマンホールへと流れているイラスト

排水設備

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電話番号:0761-72-7955 ファクス番号:0761-72-2208

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