三児の父が営む瓦屋さん。業界の担い手不足に向き合い、人づくりに力を注ぐ。

Q1.ツナムラ瓦店をスタートされたきっかけは？

もともと僕は加賀市出身で、20歳の時に瓦屋の会社に就職したんです。
独立したのはリーマンショックによる不景気がきっかけでした。当時勤めていた会社の社長から「もう工事部（※瓦葺き職人が在籍していた部署）をなくそうと思ってる。綱村くんに全部あげるから引き継いでやってみんか？」って言われて。それで急遽独立したんです。ちょうど30歳の時でした。
そして独立してから10年後の2017年に、板金業をやっていた弟と一緒に「株式会社ツナムラ瓦店」を設立させました。これにより今では瓦だけではなく外壁や雨樋工事等、板金にまつわる工事も一括してサポートさせていただいています。

ツナムラ瓦店の綱村さん

Q2.どんなお客様が多いですか？

うちの場合は口コミやお客様からのご紹介でお越しいただく方がほとんどですね。新築工事と保守工事のどちらも対応させていただいています。
新築の場合だと、住宅メーカーさんが進めるケースも多いので、瓦屋に直接相談に来るイメージはないかもしれませんが、瓦って何百種類とあって奥が深いんです。「瓦の色変えたら高くなるんじゃ…」って心配される方も多いですが、そんなことはないケースがほとんど。
子供が生まれたとか新婚さんとか「お金の事は気になるけど気に入った家にしたい」っていうのは当然の事やと思いますし、ご相談だけでも良いので気軽にご連絡いただきたいですね。

瓦の色見本

Q3.結婚・子育て向けのサービスもありますか？

はい、プレミアムパスポートと婚パスの協力店です。両方ともサービス内容は同じで、ご提示いただけたら各種工事が5％引きになります。
また屋根材の選定についても無料でご相談に応じます。うちは瓦だけじゃなくて金属屋根のご紹介もできますので、おうちの特性に合わせて色々ご提案させていただきますよ。
建設会社さんとかから図面をもらっても、なかなか分からないことも多いと思います。勾配のゆるい屋根で使える瓦とか、色だけじゃなくて形も沢山あるので、色々分かりやすくお伝えします！

Q4.加賀市の人口減少や人手不足を感じることはありますか？

瓦葺き職人の担い手不足には強い危機感を持っています。全国的にも言えることですが、どんどん数が減ってきている状態ですので、かなり厳しいです。
うちも年間通じてずっと職人を募集している状況。2017年に株式会社にしたのも、福利厚生をちゃんとして職人の労働環境を整えようと思ったからなんです。
若い子は日給の高さに釣られて、単発や期間限定の現場仕事をしている子も多いんですよね。自分も経済的に苦しい時期があったので、そういう仕事につい惹かれてしまう気持ちも分かるんですが、長い目で見たら瓦葺き職人の方が絶対いいです。
うちは現在3人の職人を抱えていて、業界の中では大きい方と言われています。お客様からの依頼もずっと待ってもらっている状態で、ニーズの高まりというか、途絶えさせちゃいけない技術なんだというのを強く感じます。長いキャリアが築ける職種なので若い子にはそういう価値も見てもらいたいですね。

結婚・子育て世代へメッセージをお願いします！

どんなにインターネットが普及して便利になっても、人と人との関わりは無くならないものだと思います。屋根ひとつとっても、職人の手によって瓦が一枚ずつ取り付けられて、その手作業の先に快適な住まいや暮らしが存在しています。
この仕事を続けてよかったなあと思うのは、やっぱりお客様から感謝されること。新築でも補修工事でも依頼主の方と顔を合わせて直接お礼を言われるとまた頑張ろうという気持ちになります。
こういう人の繋がりやコミュニケーションは絶対無駄にならないと思うし、その積み重ねが子供らのためになるんじゃないかなって思っています。若い世代の子達にももっとアナログな人付き合いを味わってみてほしいですね。
職人も随時募集中です。経験がない人の方がむしろ良いです！育成のための先行投資もどんだけでもしますので、ぜひ飛び込んできてください！

石川しあわせ婚応援パスポート

「石川しあわせ婚応援パスポート（愛称：婚パス）」は、結婚を予定しているカップルや新婚のご夫婦が利用できるパスポートです。
このページでは、加賀市内の婚パス協力店をご紹介しています。

石川しあわせ婚応援パスポート（愛称：婚パス）
https://www.i-oyacomi.net/konpass/

※この記事は、令和元年11月に結婚＆子育て情報サイト「kagaみん」に掲載されたものです。

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