国民健康保険税の計算方法等
1.納税義務者
世帯主が納税義務者となります。
世帯主が後期高齢者医療制度(注釈)や社会保険などに加入し、世帯員のみが国民健康保険に加入している場合でも、擬制世帯主として世帯主が納税義務者となります。
(注釈)後期高齢者医療制度…75歳以上または65歳以上の方で一定の障がいがあり広域連合で認定を受けた方が加入する保険です。
2.保険税の計算方法
年度当初または世帯単位で国民健康保険に新規加入した時の状況で年間の税額を算出します。
年度途中で国民健康保険資格の得喪がある場合、月末日の国民健康保険資格の有無により月割します。
医療分、介護分、支援金分を算出し、100円未満を切捨てし合算したものが年税額になります。
令和6年度は国制度改正に伴い、医療分の賦課限度額を65万円、支援金分の賦課限度額を20万円に引き上げます。
区分 | 所得割額 | 均等割額(加入者1人につき) | 平等割額(1世帯につき) | 限度額 |
---|---|---|---|---|
医療分 | 基準所得額 ×7.36% |
加入者数×27,600円 | 20,800円 | 650,000円 |
介護分(40歳以上65歳未満) |
基準所得額 ×1.88% |
加入者数×9,700円 | 4,400円 | 170,000円 |
支援金分 | 基準所得額 ×2.20% |
加入者数×8,900円 | 6,200円 | 200,000円 |
介護分なし合計 | 基準所得額 ×9.56% |
加入者数×36,500円 | 27,000円 | 850,000円 |
介護分あり合計 | 基準所得額 ×11.44% |
加入者数×46,200円 | 31,400円 | 1,020,000円 |
- 医療分(基礎課税額)…国民健康保険(医療保険)に要する費用に充てるためのもの。
- 介護分(介護納付金課税額)…介護保険制度の納付負担分。介護第2号被保険者(40歳以上65歳未満)のみ対象。
- 支援金分(後期高齢者支援金等課税額)…後期高齢者医療制度への支援金分。
- 基準所得額…加入者の前年の総所得金額等から、基礎控除額を引いた金額。加入者全員について算出。
前年の合計所得金額 2,400万以下 | 43万 |
前年の合計所得金額 2,400万超~2,450万以下 | 29万 |
前年の合計所得金額 2,450万超~2,500万以下 | 15万 |
前年の合計所得金額 2,500万超 | 0 |
3.低所得世帯に対する軽減等
世帯主および国民健康保険加入者の前年の総所得金額等(65歳以上の公的年金受給者は公的年金等に係る所得から15万円を控除)が一定額以下の場合、均等割額および平等割額が軽減されます。
なお、世帯主と国民健康保険加入者の所得の申告が無い場合は世帯の所得が不明であることから軽減の対象とはなりません。障害年金や失業保険のみの収入の場合、支払い先から源泉徴収票の提出がないことから、軽減が受けられない場合があります。この場合は市県民税の申告等、所得の申告を提出してください。
令和6年度市民税・県民税申告書(PDFファイル:2.7MB)
軽減率 | 軽減基準所得額(世帯主および同一世帯内の加入者等の前年総所得額) |
---|---|
7割軽減 | 43万円+10万円×(給与所得者等(※2)の数-1)以下の世帯 |
5割軽減 |
43万円+29.5万円×(被保険者数+特定同一世帯所属者(※1)数) +10万円×(給与所得者等(※2)の数-1)以下の世帯 |
2割軽減 |
43万円+54.5万円×(被保険者数+特定同一世帯所属者(※1)数) +10万円×(給与所得者等(※2)の数-1)以下の世帯 |
このほか、国民健康保険の被保険者が後期高齢者医療制度に移行し、国民健康保険加入者が一人となる場合の経過措置による軽減や、特例対象被保険者等(※3)に該当する場合に給与所得を30%として国民健康保険税を算出する軽減(要申請)等があります。
(※1)特定同一世帯所属者…国民健康保険から後期高齢者医療制度へ移行した方で、後期高齢者医療制度の被保険者になった後も継続して同じ世帯にいる方。
(※2)給与所得者等…給与所得を有する者および公的年金等に係る所得を有する者。
(※3)特例対象被保険者等…平成21年3月31日以降、倒産や解雇等で離職し、求職者給付を受けている国民健康保険加入者。対象者に対する減額の対象は離職年度を含めて2年度。
4.国民健康保険税の計算例
家族の構成1
- 世帯主(46歳)…国民健康保険加入、所得300万円
- 妻(42歳)…社会保険加入、所得120万円
- 娘(20歳)…国民健康保険加入、所得なし
- 息子(15歳)…国民健康保険加入、所得なし
区分 | 所得割額 | 均等割額 (加入者1人につき) |
平等割額 (1世帯につき) |
子ども減免 | 合計 (100円未満切捨て) |
---|---|---|---|---|---|
医療分 |
(300万円-43万円)×7.36%=189,152 円 |
3人×27,600円=82,800円 | 20,800円 | -13,800円 | 278,900円 |
介護分 (40歳以上65歳未満) |
(300万円-43万円)×1.88%=48,316円 | 1人×9,700円=9,700円 | 4,400円 | 62,400円 | |
支援金分 | (300万円-43万円)×2.20%=56,540円 | 3人×8,900円=26,700円 | 6,200円 | -4,450円 | 84,900円 |
軽減基準所得…300万円⇒2割、5割、7割軽減該当なし
子ども減免…医療分均等割額×1/2=27,600円×1/2=13,800円
支援金分均等割額×1/2=8,900円×1/2=4,450円
国民健康保険税=[医療分]+[介護分]+[支援金分]=278,900円+62,400円+84,900円=426,200円
家族の構成2
- 世帯主(66歳)…国民健康保険加入、所得100万円
- 妻(60歳)…国民健康保険加入、所得30万円
区分 | 所得割額 | 均等割額 (加入者1人につき) |
平等割額 (1世帯につき) |
合計 (100円未満切捨て) |
---|---|---|---|---|
医療分 | {(100万円-43万円)+(30万円-43万円=0円)}×7.36%=41,952円 | 2人×27,600円×(1-0.2)=44,160円 | 20,800円×(1-0.2)=16,640円 | 102,700円 |
介護分 (40歳以上65歳未満) |
(30万円-43万円=0円)×1.88%=0円 | 1人×9,700円×(1-0.2)=7,760円 | 4,400円×(1-0.2)=3,520円 | 11,200円 |
支援金分 | {(100万円-43万円)+(30万円-43万円=0円)}×2.20%=12,540円 | 2人×8,900円×(1-0.2)=14,240円 | 6,200円×(1-0.2)=4,960円 | 31,700円 |
軽減基準所得…100万円+30万円=130万円⇒2割軽減該当
国民健康保険税=[医療分]+[介護分]+[支援金分]=102,700円+11,200円+31,700円=145,600円
5.納付方法
(1)特別徴収(年金天引)
以下の条件に全て該当する場合は特別徴収の対象となり、世帯主の年金から国民健康保険税が特別徴収(年金天引)されます。
- 世帯主が国民健康保険税に加入しており、国民健康保険加入者全員が65歳以上75歳未満である場合。
- 世帯主の年金の年額が18万円を超えている場合。
- 介護保険料が特別徴収(年金天引)されている場合。
- 介護保険料と国民健康保険税の合計額が、国保加入世帯主の主な年金の受給額の2分の1を超えない場合。
特別徴収(年金天引)の場合の納期月
期別 | 1期(注釈) | 2期(注釈) | 3期 | 4期 | 5期 | 6期 |
---|---|---|---|---|---|---|
納期月 | 4月 | 6月 | 8月 | 10月 | 12月 | 2月 |
年税額は6月に決定し、年6回の年金支給月に特別徴収(年金天引)されます。
(注釈)特別徴収第1期、第2期は仮徴収となります。仮徴収の税額は、前年度6期(2月)の特別徴収額と同額となります。
(2)普通徴収
特別徴収に該当しない方は普通徴収となります。普通徴収の場合は「納付書」「口座振替」「納税組合」のいずれかの方法で納付していただくことになります。
普通徴収の納期限日
期別 | 1期 | 2期 | 3期 | 4期 | 5期 | 6期 | 7期 | 8期 | 9期 | 10期 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
納期限日 | 6月末日 | 7月末日 | 8月末日 | 9月末日 | 10月末日 | 11月末日 | 12月末日 | 1月末日 | 2月末日 | 3月末日 |
年税額は6月に決定し、年10回に分割して納付します。
月末日が土曜日、日曜日、祝日、年末年始の場合は翌営業日が納期限日となります。(例、9月30日が日曜日の場合10月1日月曜日が納期限日)
納付書
納付書裏面に記載の金融機関やコンビニエンスストア、ゆうちょ銀行(郵便局)、加賀市役所、加賀市行政サービスセンターで支払えます。
また、スマホアプリやクレジットカードを利用して納付することもできます。
口座振替
納期限の日に指定口座から振替します。
指定口座の登録は、市役所、加賀市行政サービスセンター、振替金融機関で手続できます。その際には金融機関届出印や通帳のご用意をお願いします。なお、市役所窓口ではキャッシュカードと暗証番号で指定口座の登録ができます。対応金融機関についてはこちらをご覧ください。
以前に指定口座の登録があった場合、その口座から振替します。指定口座の変更の場合、新規に指定口座の登録が必要です。
遡って前年度分の税額が更正となった場合等、口座振替できない場合があります。この場合は、納付書で納付していただくことになります。
納税組合
各町(地区)単位の納税組合で納付します。
新規に納税組合で納付する場合は、お住まいの納税組合(町内会)に申し出てください(納税組合の無い町もあります)。以前に納税組合の登録があった場合はその納税組合で納付することになります。なお、納税組合から納付書での納付や口座振替に変更される場合についても、納税組合へ申し出てください。
遡って前年度分の税額が更正となった場合等、納税組合で納付できない場合があります。この場合は、納付書で納付していただくことになります。
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更新日:2024年06月01日