最高峰のぶどう・ルビーロマン生産を支える「農業IoT」

更新日:2023年07月27日

近年、農業の現場では従事者の高齢化率が進んでいます。このままでは熟練した技術の継承が十分にできず、農産物の品質にばらつきができるなど安定的な供給が望めなくなってしまう可能性があります。

この課題を解決するため、加賀市では、IoTの技術を農業に活用し、熟練の技の「見える化」に取り組んでいます。

その一例が、最高級ぶどう「ルビーロマン」の商品化率向上の取り組みです。

ルビーロマンは全国に羽ばたくブランド品種として石川県が開発し、大粒で酸味が少なく糖度の高さが特徴のぶどうです。それゆえ厳しい品質基準が設けれられており、県内のぶどう産地各所で栽培していますが、商品化率は低く、加賀市においては、県平均を下回ることもありました。

そこで、ルビーロマンの生産において、IoT技術を活用し、熟練の技、そして、気象や生育環境の「見える化」に乗り出し、経験と勘に頼らないデータを基にした栽培管理を開始しました。

試行錯誤を経て現在では、商品化率は県平均を大きく上回る70%以上に向上、金沢中央卸売市場の初競りで一房160万円(史上最高)の値を付けるまでに飛躍し、県内有数の産地となっています。

最高評価がされたルビーロマン