新地方公会計制度に基づく財務書類(平成25年度決算)
新地方公会計制度導入の目的
新地方公会計とは、現金主義・単式簿記によるこれまでの自治体の会計制度に、発生主義・複式簿記といった企業会計的な要素を取り入れ、資産、負債などのストック情報や引当金のような見えにくいコストを把握し、自治体の財政状況等をわかりやすく開示するとともに、資産・債務の適正な管理とその有効活用を図るものです。
財務書類4表
財務書類は、貸借対照表、行政コスト計算書、純資産変動計算書、資金収支計算書の4表から成り立っています。
財務書類は、1年間の現金の動き、資産・負債の増減状況、今までの世代と将来世代の負担、費用と経費などを明らかにするものです。
財務書類4表の関係は以下の通りです。
- 貸借対照表の歳計現金の増減の内訳が資金収支計算書です。
- 貸借対照表の純資産の増減の内訳が純資産変動計算書です。
- 純資産変動計算書の純経常行政コストの内訳が行政コスト計算書です。
1. 貸借対照表
行政サービスを提供するのために形成してきた資産と、その資産をどのような財源(負債・純資産)で形成してきたのかを表したものです。資産合計と、負債・純資産合計が一致し、 左右の額のバランスがとれた対照表となることから、バランスシートとも呼ばれています。
借方 | 貸方 |
---|---|
資産 地方公共団体が行政サービスを提供するために形成してきた道路、公園、学校などの有形固定資産や出資金、貸付金、現金・預金などです。 |
負債 地方債や職員の退職手当引当金など、今後支払う必要があるもので、今後の世代(将来世代)が負担する債務です。 |
純資産 資産を形成するため、今までの世代(過去および現役世代)が負担した税金や、国・県からの補助金などです。 |
2. 行政コスト計算書
地方公共団体の行政活動は、人的サービスや給付サービスなど資産形成につながらない消費的なサービスが大きな比重を占めています。行政コスト計算書は、1年間の消費的なサービスに伴うコストを性質別(人件費・物件費・社会保障給付など)と目的別(教育・福祉・環境衛生など)に表しています。
また、それぞれのコストに充てられた使用料・手数料・負担金などの財源を表しています。
3. 純資産変動計算書
純資産変動計算書とは、貸借対照表の純資産の部を構成する「公共資産等整備国県補助金等」、「公共資産等整備一般財源等」、「その他一般財源等」、「資産評価差額」が1年間でどのように変動したかを表しています。
4. 資金収支計算書
資金収支計算書は、1年間の歳計現金(連結資金収支計算書では、財政調整基金等を含んだ資金)の収入・支出の動きを、その性質に応じて「経常的収支の部」、「公共資産整備収支の部」、「投資・財務的収支の部」の3つに区分して表しています。
財務書類4表の対象とする会計の範囲
「普通会計」に「公営事業会計(企業会計・特別会計)」と、市が規約に基づいて経費を負担し、又は資本上(出資や出捐)において関連する一部事務組合、広域連合、地方公社、第三セクターも連結の対象として作成しています。
なお、一部事務組合や広域連合は、構成する自治体の経費負担割合に応じて比例連結します。
区分 | 連結の対象とするもの |
---|---|
普通会計 |
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公営事業会計 |
|
一部事務組合 |
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広域連合 |
|
地方公社 |
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第三セクター等 |
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(注釈)下水道事業特別会計のうち地域下水道事業及び合併浄化槽設置助成事業は普通会計に計上しています。
- 財産区については、異なる財産所有主体として存在していることから、連結対象としていません。
- 詳細な内容につきましては、関連ファイルをご覧ください。
関連ファイル
平成25年度 新地方公会計制度に基づく財務書類4表(概要版)(PDF 713KB)[[5654 (PDFファイル: 696.6KB)
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更新日:2020年10月15日